SAS(睡眠時無呼吸症候群)検査とは?【基本情報まとめ】

法人のSAS(睡眠時無呼吸症候群)検査とは何でしょうか。
ここでは、SAS(睡眠時無呼吸症候群)検査で行うことについてと、個人・法人による違いについて説明します。

パルスオキシメータ
ソムニー

画像:SASスクリーニング検査機器
平成27年8月25日国土交通省自動車局
「 自動車運送事業者における 睡眠時無呼吸症候群対策マニュアル ~SAS対策の必要性と活用~ 」
より引用

SAS(睡眠時無呼吸症候群)検査は2段階

SAS(睡眠時無呼吸症候群)は、SAS 簡易検査(スクリーニング検査)とSAS 精密検査(精密PSG検査)の2段階に別れています。

SAS簡易検査(スクリーニング検査)

簡易検査では、精密検査の必要がある方なのかどうかを診断します。
この段階で、要精密検査と診断された方は、精密検査を受ける必要があります。

SASのスクリーニング検査では、

  • 検査を受ける方がご自宅で
  • 簡易的な計測機器を用いて睡眠を測定
  • SAS精密検査が必要か判定します

ご自宅でできるため検査場所を確保する必要が無く、機器も精密検査に比べ簡易的であることから、精密検査に比べて比較的安価に、多くの人数に対し実施することができます。

SAS精密検査(精密PSG検査)

この精密検査は、

  • 専門の検査設備を有する医療機関で実施する
  • 睡眠の状態を計測するため、夜入院して、早朝退院する1泊の検査になる
  • 入院になるため、相対的に費用が高くなる

というものになります。

ここで、SASの検査をしたい人が一斉に、専門の検査設備を有する医療機関に集まるとどうなるでしょうか。
平成30年の交通政策白書によると、日本の職業ドライバーは約100万人とされています。さらに、職業ドライバー以外にもSAS検査を望む方がいます。その全員が、1泊の検査を医療機関で実施することは、現実的には非常にハードルが高くなります。
そのため、現在の日本では、精密検査の前にSASスクリーニング検査を実施し、精密検査が必要か判定を行うことがスタンダードとなっています。

法人用に特化したSAS(睡眠時無呼吸症候群)スクリーニング検査機関

ここからは、法人の事例をお伝えします。
従業員を雇用する法人でも、SAS検査は大きく2段階に分かれます。

  • 職業ドライバー全員に実施するSASスクリーニング検査
  • スクリーニング後、医療機関で実施するSAS精密検査(精密PSG検査)

法人では「運転をする従業員全員に対し」「3年に一回程度」SASスクリーニング検査を行うことを国土交通省が要請しています。その後、個人別の判定結果に基づき、医療機関を受診させ、精密検査に進み、必要であれば治療を開始します。

法人が行うものですので、全体最適の目線で、このスクリーニング検査~精密検査までの「金銭的コスト」「時間的コスト」「オペレーションコスト」を考慮する必要があります。
そのような事情にお応えするために誕生したのが、法人用に特化したSASスクリーニング検査機関です。SASスクリーニング検査機関をうまく活用することで、短期間に、実質コストを安く、同一の判定基準でSASスクリーニング検査を実施することが可能になります。

法人と個人のSAS検査の性質の違い

個人の場合

多くの医療機関でもSASスクリーニグ検査を行うことができます。医療機関の大きな特徴としては、SASスクリーニング検査~精密検査~治療までを同一の医療機関で実施できることにあります。個人の意思で医療機関を選び、同じ医療機関で治療まで進むことができるため、能動的にSAS対策に取り組む個人に向いています。

法人の場合

一方、法人の場合は前述したように、雇用しているドライバー全員に対して、3年に一回程度、同一の判定基準で実施する必要があります。医療機関は基本的には地域性が強く、広範囲に短期間でスクリーニング検査を実施することに長けていません。
そのため、法人用に特化したSASスクリーニング検査機関が登場します。

法人向けSASスクリーニング検査機関の特色

法人向けのSASスクリーニング検査機関は、一般的には、検査機器を多く取り扱うため、日本全国を対象地域としています。検査機関は同一時期に同一の機種を広範囲に発送しますので、各営業所にて開封し個人に配布して頂きます。ご自宅で機器を装着して一晩就寝したあと、各営業所にて機器を取りまとめて検査機関に返送して頂きます。
その後検査機関にて、個人の睡眠データをもとに「精密検査が必要かどうか」の判定を行い、その結果を、個人の結果票は所属する営業所別に発送、それとは別に全体の結果を企業の管理者の方に配布いたします(個人の同意が必要です)。

そのため、従業員個人の能動性に左右されることなく、費用を抑えて、短期間・簡易なオペレーションを組むことが可能です。

まとめますと、個人と違って、法人のSAS対策の課題として、

  • 従業員個人の能動性に依存することはできない
  • 他の施策もあり、実費用をあまり高くできない
  • 管理コストが高くなるため、長期化させられない

この3点があり、これを解決するのが、法人向けのSASスクリーニング検査機関と言えます。

法人で実施を検討されている場合は、まずはご相談ください。

検査機関は多くの会社にスクリーニング検査を提供してきた実績と経験があります。SAS対策の具体的な方法にも熟知している場合が多いので、一度ご相談されることをお勧めいたします。

当NPO法人では

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