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SAS担当になったら① ~SAS(睡眠時無呼吸症候群)についての解説~【全6回】

更新日:20 時間前



“SAS担当になったら”シリーズでは、 運輸業のSAS管理担当者になられた方向けに、SASの概要を分かりやすく解説しています。実際に体に何が起こって、どのような症状がでて、なぜ運輸業に特に対策が求められているのか等をお伝えいたします。





SAS(睡眠時無呼吸症候群)とは


SASはSleep(睡眠)Apnea(窒息)Syndrome(症候群)の略称で、睡眠中に呼吸が弱まったり止まったりする病気という意味であるため、睡眠時無呼吸症候群と呼ばれています。

その中でも、咽喉(のどのあたり)が塞がってしまい呼吸が弱まるものを閉塞性SASといい、SASの大部分は閉塞性(OSAS)と言われています。本記事ではこのOSASについて記述しておりOSASのことをSASと記載しています。

※国土交通省自動車局 自動車運送事業者における睡眠時

無呼吸症候群対策マニュアル~SAS対策の必要性と活用~より

SAS(睡眠時無呼吸症候群)の症状


SASになると、睡眠中に一時的に呼吸ができなくなるため、睡眠時間を確保していても睡眠の質が著しく低下してしまいます。その結果、深刻な寝不足が連日続いているような状態になります。

また、その症状により程度が異なり、1時間あたりに10秒以上の呼吸停止や低呼吸が15~30回発生する場合は”中程度”、50~60回発生する場合は”重度”と診断されます。起床中ではありえない頻度で、呼吸をしていない状態になっているのです。


自覚症状がない、という大きな特徴


気道が塞がってしまうことにより、身体的な変化として

  • 大きないびきをかく

  • 息が苦しくて目が覚める

  • 朝起きた時に頭痛や、頭が重い感じがする

  • 昼間に強い眠気を感じる


このような症状が現れることがあります。一方、この症状は、


  • SASの症状に重症化するため変化に気づきにくい

  • 加齢による慢性疲労と誤認されやすい

  • 自覚的な眠気に気づかないことが多い


といった傾向にあるため、自分はSASかもという自覚症状が起きにくいことが大きな特徴です。


SAS(睡眠時無呼吸症候群)と合併症

SASで呼吸ができないことにより、様々な合併症リスクが指摘されています。主だったものとして以下のような生活習慣病との合併が広く指摘されており、SASの方は生活習慣病リスクが高くなります。その結果として、突然死リスクが高くなることも報告されています。


  • 高血圧

  • 肥満

  • 糖尿病

  • 心血管疾患

  • 脳卒中

  • 認知症


また、合併症リスクのみならず、運輸業で 特に注意喚起されているものが”意識喪失”です。事前の眠気の有無を問わず急に意識がなくなり、運転中に突然意識を失って重大事故につながるケースが複数報告されています。その裁判のなかでは、「気が付くと事故が起きていた」「予兆のない眠りに陥った」「事故直前から記憶が無い」といった、予期せず意識を失ったという主張がされています。


そのため、社会的な要請の高まりとともに、国土交通省ではSAS対応マニュアルの整備とともにセミナーを開催したり、トラック協会やバス協会が会員向けに助成金制度を整備したりと、SAS対策の推奨とともに後押しをする制度を構築しています。


SAS(睡眠時無呼吸症候群)の検査対象は?


日本人では中程度以上で治療が必要な人数は900万人(人口の約9%)でその大部分が未治療であるとも言われており、未治療者の多い疾患です。日本人は顎の形や骨格からSASを発症しやすいと言われています。また、肥満と加齢はSASリスクを高めると言われています。一方で、肥満でない方や若年者でもSAS患者は一定数います。


SASを発症しやすい人の傾向はあるものの、基本は運転者全員を対象に実施することと明記されています。肥満・加齢や問診・自覚症状での絞り込みは行わず、機器による客観的な検査を運転者全員に実施し、事故リスクを低下させることを推奨しています。


さらに、体重増加、加齢、基礎疾患の変化によりSASを発症するリスクは変化していきます。そのため、国交省ではSAS検査を3~5年に1回実施することを推奨しています。ちなみに、当法人で検査を実施頂いている企業様ではSAS検査3年に1回実施している企業様が多い状況です。


以上が、SASの簡単な説明となります。次回は運輸業におけるSAS対策の具体的な内容について解説します。ぜひ併せてご覧ください。

上記についての詳細なご説明や検査のご検討など、個別のご事情に応じた無料相談をお受けしています。以下からお問い合わせいただければ、後日担当者から回答させていただきます。





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